第60回修猷大文化祭2日目

Battle_race2006-06-04

 写真はフォトライフにアップします(後日また追加アップします)。
※ここに書かれた意見は全て私のごくごく個人的な感想です。

  • 3-5「ペロリ☆キョロリ」

 主に視覚・味覚に関する展示。
⇒確かに意外性のある内容もあったが,今年五感に関する展示が多いせいでオリジナリティが薄れてしまった。欲を言えば研究内容がもう一歩深ければ…。しかし発表形式は体験型のものを多く取り入れており3年生らしい工夫は十分感じられた。

  • 2-9「目ボリューション」

 目の錯覚を利用した展示。
⇒似たようなテーマ(五感系)が今年の展示に多かったため,少し物足りなさを感じてしまったのが残念。発表内容そのものは決して悪くは無いし,体験型のものが多く楽しめる展示ではあった。

 教室を暗くした上での模型・プラネタリウム展示。
⇒展示物そのものはかなり凝っていたと思う。ただ,このようなネタは化学マジック系と同じくらい非常によくあるため,よほど奇抜な発想や工夫が無いとこのネタで高評価を得るのは厳しい(化学マジックにも似たような事が言えるかも?)。

  • 3-6「CLO雪姫」(キャスト別パターン)

⇒昨日も見たが,友人に紹介すべくもう一度見に行ったところ,なんとキャストが変わっていた。こちらのパターンは平均的に上手な感じ。

  • 応援部「岱山六星」

 創作演舞。速さは昨年よりやや緩やか?6人+太鼓で人数的な見栄えはやや良くなった(最初の年は3人+太鼓だったので)?『昇龍』並かそれ以上に前進移動が多い。
⇒よく出来ていた舞だと思うし,団長もよくやったのではないかと(あとは声さえ出ていれば完璧だった)。あとは1・2年生の技術向上に期待。運営その他との兼任者が多い中頑張って舞をしてくれた事は個人的には嬉しい。

  • 1-5「ピタゴミ0」

 リサイクル+ピタゴラスイッチ
⇒これもよくあるテーマなので…自分が見に行ったときは若干失敗気味だった(偶々かも知れないが)。今後はリサイクルものもよほどの特殊なもので無い限り難しいのでは?

 『お岩さん』物語の劇。
⇒劇としての完成度は高め。しかしこれだけ劇団体が多いとクラス展示としてのオリジナリティーを気にしたくなる(要するにクラス展示として客に伝えたいものが3-6ほどはっきりしなかった。よって個人的にはクラス展示としては3-6の方が上と考える。普通の劇としてならこちらの方が上かもしれない)。昔のように劇が全体で一クラスあるかないかという時代だったらこれで良かったのかも知れないが,もうクラス展示で『劇』だから高評価を得る事が出来る時代は終わっていると思う。そういう意味で,もし今後劇でクラス展示をしたいなら,3-6のようなものを一つの手本とすると良いと個人的には思う。

  • 3-10「きかんしゃとーります」

 実際の蒸気機関を作成+実演。
⇒私はついに最後まで動いているのを見ることが出来なかった。成功すれば大賞のダークホースになり得たと思うのだが,残念!せめて製作過程の細かい説明があればもう少し評価できた。かなりの努力をしたと思うのだが…。クラスの説明員にもかなり温度差があった。しかし今後もこのようなことにチャレンジする展示が出て欲しいと思う。

 朝霧弟の展示科学体験・実演系
⇒今年の1年展示では一番良かったかもしれない。テーマが他と被っていなかったのが救い。

  • 1-6「挑戦!!能力Olympics★」

 反射神経・その他の能力に関する体験参加型展示。
⇒これもまあまあ好印象。個人的にこの手の展示が増えるのは別に良いと思うが,ただのアトラクションとならないように注意が必要。もう少しゲームの基盤となる研究・準備段階で内容を深くするだけでだいぶ評価が上がる気がする。

  • 1-10「どうなる!?福岡OLYMPIC

 福岡オリンピックに関する展示発表。
⇒研究内容はかなり深め。わざわざ市長にメール調査までしていたのはすごい。模造紙中心にしては説明員不足の感があった。この研究内容を土台にして1-4,1-6並の発表力で展示できたら(つまり体験型のものをもう少し取り入れられたら)かなりすごい展示になり得たと思うが。

  • 美術部アクションペインティング

⇒4階から拝見させていただきました。やっぱり素晴らしいの一言。文化部の強さは相変わらずのようで嬉しい。

  • 2-8「Zero-Emission」

 クリーンエネルギーに関しての展示。
⇒「ゼロエミッション」という用語をタイトルに用いるあたり深さを感じる(別に流行の用語と言うわけでは無いところが良い)。ただの模造紙発表のみならず模型・実演なども多く,意外と良い展示。5階の展示でしかも入り口が分かりにくかったため集客率が低かったのではなかろうか。非常にもったいない。

総括

 確かにどのクラスも努力はしている。それは昔から変わっていないと感じた。しかし,今年の大文化祭において展示の質は一層下がったという意見を多く耳にしたし,自分もそうだと思う。ではなぜそうなるのだろうか。


 理由の一つとして,テーマ決め,あるいはテーマ決定後の段階でうまく土台を固め切れていない展示が多いのではないか。
 近年,ただ研究した内容を置くだけという展示は減りつつあり,呼び込み要因や説明員を置く事がだいぶ徹底され,また体験参加型の展示も増えているのは良い事かもしれない。しかし肝心の内容の深さが追いついていない。
 テーマ決めの段階から深い話し合いを行う,つまり学校全体で早い段階から大文化祭に対して熱を持つ事が重要だし,欲を言えばどんな大文化祭を理想とするのかもっとしっかり考えて準備に入りたい(ここはいかに運営が早く大文化祭に対する理想像を完成させてそれを生徒に伝えられるかがポイントで,それが難しいのはやった自分自身がよく分かっているのですが)。


 また,もう一つ劇団体が多いことについて…
『劇が多い事が悪』とは一概に言えない。現にこの風潮のおかげで今年の3-6のような良質のクラス展示とも出会えたともいえるかもしれない。しかし,現に劇5クラスと言う今年の状況では,劇にも良いものから悪いものまである事が露呈された上,3年生がキーになるはずの展示の質を下げると言う結果を招いてしまった気がする。そろそろ反省しても良いのではなかろうか。
 本当に劇を見たいなら演劇部orESSで十分なわけで,本格的な劇としてはどうやってもクラス展示がこれらの部活に勝てるはずが無い。ここで3-6のように自分のクラスで伝えたい事を上手に盛り込む事が重要になってくる。
 個人的には,クラス展示で劇団体が今年並みに多く出た場合,もう原作そのままor原作のショートバージョンを上演する劇は禁止にしても良いと思うのだが,難しいだろうか…


 他にも細かい事はいろいろあるでしょうが,そこは後輩がしっかり伝えてくれると信じていますので。この文章が後輩の参考になればと思います。