mixiでのやりとりが記事に

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/20070619/20070619_019.shtmlより

ラーメン「元祖長浜屋」突然休業 廃業?常連ら騒然 実は体調不良 来週にも再開 「存続」願い署名活動も


 博多ラーメンの看板的存在「元祖長浜屋」(福岡市中央区長浜)が13日に突然休業し、客に激震が走っている。一週間たった今も店を訪れる人は絶えず、休業の真相をめぐりさまざまな憶測も飛び交う。一方、同店は「体調不良による一時的な休業」と話している。

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 ▼真昼の衝撃 
 元祖長浜屋は約50年前に創業。食べ物のメニューは一杯400円のラーメンしかなく、席に着くと注文しなくてもラーメンが出てくる。半世紀変わらない味が人気で、正月以外は24時間営業だ。

 異変が起きたのは13日。近くのリサイクル店店員によると、午前中は「清掃中」の看板がかかっていたが、昼間に突然「休業」と書かれた紙が、本店と近くの支店に張り出されたという。衝撃は、立ち寄った常連客から、ブログ(日記風サイト)などで瞬く間に広がった。

 顧客から問い合わせを受け14日に店を訪れた信用調査会社の男性(35)は「怒ったような『休業』の文字と、取り外されたガスボンベを見て、ただ事じゃないと感じた」と振り返る。

 ▼客が“取材” 
 ファンの間では、理由をめぐって「地価高騰で土地を売却」「社長と従業員の確執」などのうわさが駆け巡り、廃業を懸念する声が拡大。ファン約2000人が参加するインターネット掲示板では、店の存続を願う署名活動も始まった。

 16日にはネット掲示板に「社長と従業員の会議が夕方にある」と書き込まれ、常連約30人が店舗周辺に集結。週に2回は同店に通う福岡市の会社員(37)は、店に入る従業員に“取材”、「再開の可能性は半分もない」と涙目で言われたという。だがその一時間後、店員から得た情報として「再開決定」がネットで速報された。

 ▼欠かせぬ味 
 しかし19日現在、店は閉まったままだ。

 取材に応じた同店の山本和子社長は、周辺で語られている「従業員との確執説」を一蹴(いっしゅう)、「体調を崩して麺(めん)が作れなくなった」と明らかにした。16日の会議では従業員と一緒に店舗を掃除し、10日間の休業を伝えたという。

 ファンの間で「2年前の福岡沖地震でも半日しか休まなかったのに」「丁寧に説明してほしかった」という不満がくすぶる中、山本社長は「申し訳ないとは思うが、支持の大きさを感じた」と語り、週明けにも営業再開することを言明した。

 店側、客側ともに「元祖」が博多っ子に欠かせぬ味であることだけは確認できたようだ。

=2007/06/19付 西日本新聞夕刊=
2007年06月19日14時31分